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<抜粋>

ベトナムでの日本人雇用について
ベトナムにおいて、日系企業・日系駐在員事務所に日本人を雇用する場合の、関係法令は次のとおりです。

日本国内の雇用契約に基づき、ベトナムに駐在する場合と、ベトナム現地法人あるいは
ベトナム駐在員事務所で日本人を直接雇用する場合の2つに区別されます。


日本国内での雇用契約によりベトナムに駐在する場合
?駐在員として6ヶ月のマルチビザ取得可能。
?日本の給与の一部を、ベトナムに送金されているものと解される。
?年間183日以上のベトナム滞在の場合、ベトナム国内で課税、日本では非課税。課税対象金額はベトナムの税制による。
?社会保険は、日本法人の社会保険に加入可能。
?ビザ取得・個人所得税の申告以外の政府関係への申請等不要。

ベトナム現地法人又はベトナム駐在員事務所との雇用契約により直接雇用する場合
?べトナム人では要求に応えられない高度な専門的技術又は管理業務について一定期間に限って認められる。
?この場合、労働許可を必要とし、ビザを取得する。
?労働許可及びビザ取得のための手続き
 a)雇用契約書
 b)被雇用者申請書類
      労働許可申請書、居住地区人民委員会の許可書、
      専門業務・技術の証明書、履歴書、写真4枚
 c)雇用者申請書類
      雇用許可申請書、法人設立許可書コピー、雇用契約書、
      工業団地又は事業許可発給者の許可書
?個人所得税は、上記2と同様。
?採用が許可された後は、労働事務所への登録が必要です。
ベトナム労働法第131条の適用について

ベトナム労働法第131条「外国投資に関する法律により設立された会社及び外国企業の支店・駐在員事務所で働くすべての労働者(ベトナム人及び外国人)は、すべてベトナムの労働関連法規の適用を受けるものとする。」

この条文は、ベトナム労働法が定める水準を下回る労働条件で雇用された外国人労働者を、救済する目的と、ベトナムの国民の休日等を遵守させるためのものと解されており、外国企業の個別の労働条件を本国と照会して遵守させるようなことは、もちろん行われていない。ただし、日本の労働3法より上回る条件(時間外50%増、休日労働100%増、退職手当半月分以上、政府規定の賃金体系に基づく昇給等)があるため、ベトナム現地採用者の労働条件にはベトナム労働法の遵守が必要となる。