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1975年4月 サイゴン
厭戦と倦怠に満ちた陥落直前のサイゴン。通称エンジニアが,アメリカのG.I.たちをキャバレーに呼び込んでいる。
夜の快楽を求め,男たちはキャバレーの女たち相手に「ミス・サイゴン」選びの乱痴気騒ぎ。
キムは17歳。この夜が初めてのお勤めだった。爆撃で郷の村は焼かれ,両親は惨殺された。生き抜くためには身を売るしかない。
悲壮な決意で店に出たキムは,エンジニアに若きG.I.クリスを引き合わされる。
クリスもやり場のない想いで毎日を送っていた。一度は本国に帰還したが,激しい反戦運動から逃れるようにサイゴンに舞い戻ってきた。
今は大使館のドライバーという立場。しかし,戦争に対する疑問と虚無感は拭い去れない。
一夜を共にしたキムとクリスはお互いの心に救いを見出し,急速に惹かれあってゆく。
「一緒に暮そう」。
キャバレーの女たちの祝福を受け,かりそめの結婚式を挙げる二人。
そこにキムの許婚と名乗るトゥイが現れ,G.I.と共にいるキムに怒りを爆発させる。だが,それも二人の絆をいっそう強めるだけだった。
しかし,周りの環境は刻一刻と緊迫してゆき,サイゴン陥落の時が間近に迫っていた。
(つづくッチョ!)
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