• このエントリーをはてなブックマークに追加
アナツバメは赤道付近の海に囲まれた崖や洞窟にしか生息していない為、
東南アジア周辺でしか燕の巣は採取できません。中華の本場 香港で使われている、
ほとんどの燕の巣はインドネシアからの輸入品です。

以前はアナツバメ(金糸燕)が、海岸の絶壁や洞窟に作った巣を採取していました。
今では海岸近くに燕が好む建物を建て、巣を作らせる方法がとられています。
巣が雨や潮風にさらされず品質の良い 燕の巣を採取できる為、
天然物より高く評価されています。

建物が出来てから燕が飛来するまで5年。
飛来して巣作りを始めても、最初はワラで巣を作り、
唾液で巣を作り始めるまでには、更に5年もの歳月がかかります。
また、燕にストレスを与えてしまうと、すぐに逃げ出してしまいます。

アナツバメは、産卵する時期になると巣を作ります。長期間 卵を巣の中に入れていると、
羽毛などで汚れ 品質が落ちてしまう為、産卵後すぐに巣は採取されます。
回収された卵は人工の巣に移され卵はそこで孵化されます。

燕の巣は、年4回 採取する事ができます。しかし、全ての燕が巣を作るのでもなく、
巣を作っても上質な燕の巣1級品を採取できるのは、そのうちの1割と希少です。
残りは2、3級品でドリンク用や加工品として使われています。

1級品の燕の巣は官燕と言い、形が整っており、白く光沢があり、
軽く、羽毛などの混入物が少なく、さらに水に戻すとよく膨らみます。
また2,3級品は灰色、茶色など、色がくすんでおり、重く古さを感じます。

ヴェトナム、ニャチャン周辺で摂れる極上の巣は、歴代の王朝に献上されたものですが、
ドリンク用クラスであれば、ヴェトナム各地でも生産されています。