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 魅惑のクルーズ
 
空を四角く切り抜いて電飾の広告が対岸に輝く
船はホーチミン街に別れを告げ
僅かな民家の明かりを頼りに
静かに夜のサイゴン川を遊覧し始めた・・・

こんな書き出しにしたものの、後が続かないヨォ〜
行けども行けども、何の、建造物もランドマークも無い
突然、ドラムの音と共に原住民が弓と矢を持って、いかにも恐そうな顔でこちらを
にらんでる!!とかのドキドキ体験も
ここは、セクハラで訴えられた議員の愛人の家です!!のエピソード付き
建物を拝見し「わぁ〜大きい家。昔も今も、男は女に弱いいんだ〜」と、
うんうん納得したり・・・
そういった催しと言うか、出し物も案内(紹介)すべき建造物もなく
船はひたすら、まじめに遊覧してる・・

BGMは、相変わらずシンガポールの手拍子付き歌声!!
あれは、きっと日本で言うところの「北国の春」に違いないっ!?と
オバちゃん軍団に負けないように日本人なら北国の春やで〜
と・・一人負けじと口づさむ
 「 し・ら・か・ばぁ〜青空ぁ〜 」とだんだんその気になって来た。
 船尾に移動する途中

トイレから戻って来るオジサンに不思議な目で見られながら、
カラオケならぬ、アカペラの1曲でも歌わな!割りが合わん!!
「 みぃ〜な〜ぁみぃ、かぁ〜ぜぇ〜 」と声に出して、
そのオジサンに向かい(そのオジサンのためだけに!!)歌ってあげた!!
自分でもおかしかったけど、はじめきょとんとしてたオジサンも
何故か??ニコニコして、そんで持って 握手!!
 (私の事この船の専属歌手とでも思ったんやろか??)


さてと、デッキから外に目をやると、巨大タンカーが、数珠つなぎ!!
果てしなく続く光景に、
はぁ〜??はぁ??? 肩の力が・・・・抜けた
時間が時間だけに、荷揚げ荷降ろしも無いし、沈黙の鉄の塊が並んでいるだけ

周囲に目をやると、皆テーブルに付いて食後の団欒を楽しんでいる。
下階からやって来ては外を眺めていた家族連れも
デッキで肩を組んでいたカップルも、アッと言う間に居なくなってしまった。
(ロマンチックじゃないいわなぁ〜)
「100万ドルの夜景より、君の瞳は輝いてる!!」の変わりに

「この巨大タンカーより、僕の愛は重いよっ!!」って口説くんかぁ〜??
早々と席に戻っても一人で話相手もない私は
そんな、タウ ベンゲー号にて、愛を語る、イメージトレーニングを楽しむのであった。